X「BLUE BLOOD」30周年
1989(平成元)年4月21日。
Xのメジャー1stアルバムで、フルアルバムとして2作目「BLUE BLOOD」がリリースされました。
本日は2019(平成31)年4月21日。
あれから30年も経ったんだなぁ…(私もこんな年齢になるよなぁ…/苦笑)、と思ったりもしています。
私が初めてXを知ったのは、音楽雑誌。
それでとても気になるバンドだったので、地元のレンタルCD店で、色んなバンドが収録されたビデオを借りて、ライブの様子を見たのがこの「BLUE BLODD」がリリースされる数か月前でした。
Xを聴く前…、バンド、ロックとしてのルーツは聖飢魔Ⅱで、他にも色んなバンドを洋楽も含めて聴いていた時期にXを知ったんですが、ビデオを見た瞬間から、TAIJIさんのベースの存在感、カッコよさ、華やかさに一気に心を奪われ、「えっ!?ベースってこんなにカッコよかったの?」と思い、とにかくTAIJIさんから目が離せなかったです。
当然、この「BLUE BLOOD」は予約をして買いに行きました。
当時、中学3年生でした(あ、余計な年齢計算しないように/笑)。
「学校があった日だったなぁ」と思って調べたら、1989年4月21日は金曜日だったようです。
もう、すぐに家に帰ってお財布を持ってバスに乗り、予約をしていたCDショップ(新星堂でした)に行ったのを覚えています。
…一緒に買った、やはり予約して買っていたのが、筋肉少女帯の大槻さんと内田さんがやっていた「まんが道」というユニットの「ボヨヨンロック」だったのも覚えています。
だって、「BLUE BLOOD」と「ボヨヨンロック」のポスターを両方もらったのを覚えているから…。
日本のバンドでは、聖飢魔Ⅱの次に筋肉少女帯が好きで、その次にXが好きだったんですよね…。
行くことが出来なかったイベント
当時の新星堂って、結構豪華なイベントがあって、私も新星堂の予約特典で、アルバム発売記念のメンバー出演のイベントチケットをもらっていたんです。
中学1年生の時には、やはり新星堂で予約していたPRINCESS PRINCESSの「HERE WE ARE」の予約特典に応募したらライブの招待券が当選して、「最後のライブハウス公演になると思います」と奥居香さんが言っていた、今はなくなってしまったけど、横浜VIVREでのライブに行ったことがありました。
それで、その時と同じ感覚で母に「行きたい!」と言ったら…。
「聖飢魔Ⅱや筋少ならいいけど、Xだけはダメ!」
と行かせてもらえなかったんですよね…。
理由はその2年前、1987年に起きたラフィン・ノーズでのライブでの圧死事故。
この事故で亡くなった1人が、意外と身近にいる人だったんですよね。
ちょっとややこしいんだけど…。
私の生家の2軒隣に、私と同い年の女の子がいて、物心ついた時には一緒にいる、所謂「幼馴染」ですね。
その家族は同じ町内の少し離れた場所の分譲地に一戸建てを購入して引っ越しました。
母も度々、私の幼馴染家族の家に遊びに行っていたようなのですが、その分譲地のご近所の方とも知り合い、交流があって。
そこで私のことを「バンドが、ヘビメタがとにかく好きで…」という話をしたら、幼馴染のご近所の方が、ラフィンノーズの圧死事故の話を出してきて。
「実は犠牲者の一人が、親友の子供なの。私も可愛がっていた子だったからとにかくショックで…」と、泣き出してしまったそうです…。
母も当時のXの過剰な人気っぷりは知っていました。
「イベントだろうと、周りのファンが信用できない。
何かがあってからでは遅いし、私もそんなところに一緒に行きたくない!」と…。
なので、学生のうちはXのライブに行くことが出来なかったんですよね…。
その代わりに、何度もライブビデオを繰り返し見ていました。
もしかしたら、本命の聖飢魔Ⅱ以上に、Xのライブビデオを見ていたかもしれないです(笑)。
修学旅行のお供
私が中学3年生の時の4月21日に「BLUE BLOOD」がリリースされたのですが、その数週間後には、修学旅行が予定されていました。
聖飢魔Ⅱが本格的に好きになったのが、小学校6年生の秋くらいで、中学校に入って色んなバンドを沢山聞くようになって、とにかく毎日何かしらの音楽を聴いていました。
でも修学旅行に行くとなると、ウォークマンを持って行かない限り、音楽が聴けないんだよね…。
(…あ、ウォークマンは今でいうと、スマホの音楽再生機能のみの機械で、カセットテープに録音した音声、音楽を再生するものです。)
音楽が1日でも聴けないことが本当にイヤで、「修学旅行にウォークマンを持って行きたい!」という一心で、学年協議員(クラスの代表で学校行事についての取り決めをする委員会)に入るため、友達と協力して「私が学級委員に立候補する!だから××ちゃんは協議員に立候補して!」と、学級委員をしていたくらいに(笑)、絶対に修学旅行にウォークマンを持って行きたかったんです。
でも、結局「周囲の人の話が聞こえない」だの。
「友達とのコミュニケーションが図れない。一人で行動することじゃないのだし…」だの言われて却下され…。
「その代わり、本はいいんじゃないか」となりましてね。
「いやいや、そのウォークマンがダメな理由が正当なら、同じ理由で本もダメだろ」
と思って、めっちゃ不愉快だったことを、30年経った今、強烈に思い出してますが(笑)。
まだ「BLUE BLOOD」がリリースされて間もないのもあって、「もぉぉ、毎日聴きたいのに…!」と思っていたけど、先生に没収されたら、本末転倒ですからね…。
そこで!
「見つかった時に先生に没収されてもいいように!」と、当時持っていた雑誌で、TAIJIさんが一番カッコいいと思えた写真が掲載されていた雑誌(多分「BURRN!JAPAN」だと思います)をコピーして持って行きました(笑)。
そして、移動時間など、隙あればそれを見ていて、当時はバンドブームだったのもあって、バンドを聴いている友達もいたので「カッコいいでしょー!?」とか言って見せたりしてね(笑)。
そんなことをしていました。
これらが30年前の「BLUE BLOOD」にまつわる思い出ですね。
改めて「BLUE BLOOD」を聴く
収録曲
- PROLOGUE (〜WORLD ANTHEM)
- BLUE BLOOD
- WEEK END
- EASY FIGHT RAMBLING
- X
- ENDLESS RAIN
- 紅
- XCLAMATION
- オルガスム
- CELEBRATION
- ROSE OF PAIN
- UNFINISHED
30年前の私は、どんなように思ったんだろうなぁ、と…。
それを思い出しながら、それでも今の自分の言葉に訳して書いてみようかな、と。
とにかく、疾走感がすごくて速い曲が多くて、もうそれだけで「カッコいい!」って思っていましたね(笑)。
私がX以前から聴いていた、速い曲というか、高速ギターがあったバンドはLOUDNESSなんですよね。
さすがに、XでもLOUDNESSには及ばない…。
あと正直(語弊を恐れずに書けば)、YOSHIKIのドラムが「速いは速いし、ツーバスもすごいんだけど、何だかスネアの音が少し軽いような…。スカスカに感じることがあるなぁ…。あと、ドラムのフォームも滅茶苦茶じゃないのかなぁ…。体、傷めないのかなぁ…」と思えていて、実はあまり好きじゃなかったんですよねぇ…。
それでもXには、すっごく「華」と「毒」のような「色気」があるように思えたんですよね。
この「華」と「毒」っていうのが、正に「ROSE & BLOOD」なのかもしれないんだけど(笑)。
とにかく勢いがすごくて、いい意味で滅茶苦茶なバンド。
でも音楽は勢い任せでも、滅茶苦茶でもなくて、すっごくカッコよくて弾くには難しそう(^-^;
それでも姿勢からはどこか「向こう見ず」にも感じる姿があって、それが何だかとっても開放的に見えて、すごくカッコよかったなぁって。
既成概念をぶっ壊すじゃないけど、それくらいのものを感じていました。
それを特に感じたのが、やっぱり私にはTAIJIさんのベース、ベーススタイルとステージングでしたね。
私のTAIJIさんのイメージは、1stアルバム「VANISHING VISION」や「BLUE BLOOD」の頃の印象が大きいので「とにかく、やんちゃで、可愛げと愛嬌のある人」でしかないんですよね…。とにかく、私にとっては魅力的な人でした。
そういう、音楽性とか曲がどうこう、という話じゃない部分が、音から伝わってくるような音楽だなぁって感じていたので、「もうとにかくカッコいい!」というのが「BLUE BLOOD」の感想でしたが、ちょっと音質が悪いですよね、これ…(^-^;
あと…。
どこか「作り込まれた、計算された音楽をやっている」というよりも「自分の心に正直に、真っ直ぐに音楽をやっている人たち」だったのかもしれないですね…。
そういうアグレッシブな曲があり、バラードがあり…、というのは、メタルバンドにはよくある展開ですが、私が衝撃を受けたのは、とても個性的な音、イントロで始まる「XCLAMATION」。途中からTAIJIさんのチョッパーのベースが入ってきて、世界を一気に違う空気にするのに、融合していくのが「聴いたこともない音楽」に感じて刺激的でした。
もっと衝撃を受けたのが「ROSE OF PAIN」。
まぁ、まず受けた衝撃が「長いっ!」なんですが(笑)。
それと曲の中に色んな曲の要素がありますよね。しっとり聴かせたり、アグレッシブな部分があって、とにかくスリリングな曲で、歌詞にも映画のような物語がある。
あと、TAIJIさんのスラップ、カッコよすぎるんですよね…。
ここまでギターと対等な存在感を「音で」「ベースラインで」出せるベーシスト、なかなかいないと思うんです…。
本当にすごいベーシストだなぁって思っていて、それは今でも変わらないんですけどね…。
こういう音楽を聴いたことがなかったようにも思えたので、とっても衝撃を受けました。
そんなアルバムが、しっとりと、でも悲しさを感じさせる歌詞の「UNFINISHED」で終わるって、どれだけドラマチックなのか…!と。
この曲は曲としても好きですけど、何気に「BLUE BLOOD」の一番の醍醐味なんじゃないか、この曲があるから、「BLUE BLOOD」がキレイに完結するんじゃないかと思えるんですよね…。
とても久しぶりに(苦笑)「BLUE BLOOD」を聴きましたが…。
やっぱり、名作だなぁって思います。
ファンの数だけ「Xと言えばこの曲」という代表曲がある気がするのですが、その大半って、このアルバムに収録されているかもしれない。
そんな気がするアルバムです。
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