沢田泰司さんを偲ぶ会について

2011年7月にサイパンの地で、亡くなってしまった、元Xなどのベーシスト、沢田泰司さん。

その「TAIJIさんを偲ぶ会」を、ファン主体で開催することは出来ないだろうか。

そんな想いから、以下のFacebookページを作りました。

その経緯について、長くなりますが、こちらに残させて頂きます。

私が彼を知ったのは私自身が中学3年生の時、Xが「Blue Blood」でデビューする少し前だったように記憶しています。

地元のレンタルCDショップで借りたビデオ(時代を感じますね…)で、色々なバンドが収録されている中に、Xの映像が入っていて、雑誌で彼らを見て気になっていたので、CDを待つよりも映像で見てしまった方が早いだろうと思って、その映像を見ました。

もう、TAIJIさんに釘付けでした…!

私はその時にはすでに聖飢魔IIが大好きで、他にもLOUDNESSやEARTHSHAKERも好きだったりしました。洋楽でのハードロック/ヘヴィメタルも聴いていた時期でした。

大抵のバンドで、ギターかボーカルばっかりを見ていて、正直、ドラムやベースには興味がありませんでした。

それなのに、Xだけは違っていました。

一番カッコいいと思ったのも、一番音が響いてくるのも、全てがTAIJIさんでした。

「こんなにカッコいいベーシストがいるんだ…!」

そう思えて、TAIJIさんのベースラインを追う日々。

すると、音楽というのは、曲というのは、ベースの音色だったりリズムだったり、ベースの表情ですごく変化をしていく、曲に表情をつける楽器なんだな、と気づいたんですよね。

それをTAIJIさんの音楽から感じ取れてから、他の音楽を聴く時にも、今まで聴いていた音楽を聴き返した時にも、今まで聴こえて来なかった音が伝わってきたり、音楽の深みや奥行きを感じ取らせてくれて、ロックに限らず、様々な音楽がすごく楽しく聴けるようになって、私の人生が一気に音楽一色になり、音楽を聴く楽しさがどんどん増して行きました。

私自身、楽器が演奏できるとか、バンドをやっているなどでもないのですが、それでも音楽がすごく好きで、音楽があるからこそ、今まで辛かった時だって、どんな時だって、どうにか乗り越えたり、笑顔になれたりしたのは、中学3年生の時に知った、TAIJIさんの存在がとても大きいのだと思っていて、私の中でTAIJIさんは、音楽の先生でもあったりします。

その時に見た映像はこちらのライブのものでした。

恐らく世間の大半は、YOSHIKI、TOSHI、hideなのでしょうけども、私はずっとTAIJIのみしか見ていなくて、「Jealousy」を最後にTAIJIさんがXを脱退してしまった後、すっぱりとXも聴かなくなりました。

その後のTAIJIさんの活動については、好きだったものもあれば、納得できなかったものもあったので、TAIJIさんの活動を追っていたのではないし、彼のベースが好きであっても、演奏される楽曲が好きかどうかは、また別の話ですし、一緒にプレイしている人たちの音や歌があまり好きではないなー、と思ったら、それは素直に「私は聴かなくてもいいや」と割り切る私ですので、きっと多くのファンの方のように、熱心に活動を追っていたり、彼のことを色々知りたい、という気持ちで見ていたのではなくて、本当に「うわー、カッコいいベースだなぁ…。カッコいいけど、難しい曲を作るよなぁ…。」と、彼の音楽のセンスが好きだったのだろうな、と今になって気づいたように思います。


それでもTAIJIさんは先述のよう、私に「音楽」という財産を与えてくれたような人です。

彼と出会えたからこそ、こんなにも音楽が好きになれて、ロックが大好きで…。

その音楽、ロックを通じて、沢山のバンドを聴くようになったり、ライブや共通の好みや趣味などで、多くの友達が出来たり。

私の人生の基礎、正にベースを作ったのもTAIJIさんのベースなんですよね。

だからこそ。

2011年7月に起きてしまった、サイパンでの死亡事故はショックでした。

2011年7月17日は、海の日の3連休の真っ只中でした…。

逮捕されたというニュースから、死亡報道まで、金曜日から気が気ではなくて、携帯が手放せなくて…。それなりの大きな場所からの発信での「死亡」という文字を見た時には絶望感しかなかったです…。

その後、様々な「何なの?」という、おかしなことが起きて、本当に納得できなくて…。

そして、当時はSNSではメインで使われていたmixiのコミュニティで、当時まだあった「mixiワード」の上位に「TAIJI」をランクインさせるために、同日に同じ内容、または指定キーワード「TAIJI」を使って日記を書く、という試みをファン同士で行っていて。

私は「何を書いていいか分からない人は、コピペをすればいい」と、コピペ用の文章を用意することを立候補して文章を提供していました。

色々言われたのですが(苦笑)、私は徹底して「こういう時こそ、感情的になるな。感情的になって、悲観している人に対して同情してくれる人は、事情を知っていて、同じ立場にいる人だけ。そうではない人に訴えたいのなら、冷静になることと、憶測と事実を混同せず、書き方にも注意をしなければ、周囲からの理解や関心は集められない」と提案し続けました。

その活動も「一斉の、せっ!」で同日に日記をアップすることが大事なのに、「もっと違うことが出来るのでは…?」と目的を達成する前から行動が別のものになってしまい(すぐに結果なんて出ないのは当たり前だからこそ、継続しなければいけないのに…)、mixiからもmixiワードがなくなったのもあり、私は「数が勝負ということをしているのに…。この活動の目的が果たせる状態ではないな」と判断したのもあり、活動から離れました。

その後は「何が問題なのかが、全く見えて来ない以上、特にネット上では下手な発言をしない方がいいかもしれない」と感じたこともあり、しばらくは静観をしていました。


ある日のこと。

TAIJIさんの婚約者で、現在は裁判所の手続きを経て、内縁の妻の赤塚友美さんが、TAIJIさんの死亡事故について再調査の要望を出したいとのことで、署名活動を立ち上げました。

それにもすぐに署名しましたが、それからしばらくして、署名活動について、チラシ配布活動を行いたいので、手伝ってくれる方を募集したいとのお知らせが発信され「行きます!」と、連絡をしました。

友美さんにとって、TAIJIさんはとても大切な伴侶だったことは、間違いのない事実だと思います。

私はただのTAIJIさんの一人のファンにすぎませんし、TAIJIさんは私の存在なんてご存じなかったかと思います。それでも私にとって、TAIJIさんは私の人生に音楽という財産を与えてくれて、潤いや希望、楽しさなどなど、様々なポジティブなものを与えてくれたような存在の人で、友美さんとは違う意味で、私にとってもTAIJIさんはとても大切な存在なんです。

チラシ配布の活動を共にしていたメンバーからもたまに誤解されますが(苦笑)、私は友美さんが呼びかけたチラシ配布活動について「お手伝い」という立場ではありますが、誰のためにやっているって、自分のためにやっていました。

熱量が他人事じゃないからこそ、きっと誤解されているんでしょう(^^;


だって、納得できない。

私にとって大切な人なんです、TAIJIさんは。

彼の存在を粗雑に扱って、彼の命を粗雑に扱って、それが「仕方ない」なんて思える?

また私はTAIJIさんのライブに行きたかったよ。生でベースの音が聴きたかったよ。

返して欲しい。彼の命を、存在を。

でも、事実としてTAIJIさんは亡くなったんです。

だからこそ、その命の扱いについて、しっかりと重みを認識してもらいたい。

同時に、私自身も自分の命を大切にしたい。彼に対して「愚かだ」と感じたことは、絶対に自分ではしないような人生を歩む。

彼が生きられなかった分、私は精一杯生きるんだ。

命を軽く捉えて欲しくない。もっと大切にして欲しい。

周囲の大切な人の命も、自分の命も。

そしてその命がいつ潰えても不思議ではないのだから、1分1分を丁寧に生き、隣にいる人や周囲にいる人を大切に生きていきたいし、生きて欲しい。


そんな願いを持つきっかけになったのが、この署名活動でもありました。

そして、署名活動のお手伝いをさせて頂いている中。

「友美さんだからこそ出来ることがあるのと同時に、ファンだからこそ出来ることもあるんじゃないか

そう思うことが多くなりました。

その結果、署名活動の応援アカウントを作ったり、ブログを作ったり。

すべて事後報告で私が独断で勝手に作ったもので、あのアカウントやブログ、署名活動のネットでの拡散行為には、友美さんはノータッチです。

基本的に私と、後からお願いして、チラシ配布メンバーで親しくなった友達に協力してもらったりで、複数名で運営をしているものです。

そして…。

署名活動の協力をして行く中、もっと感じてきたこと。

私たちはTAIJIさんのファンなのだからこそ、署名活動のこと以上に、彼の音楽が後世にも引き継がれることを考えなければいけないのではないかしら。

もっとミュージシャンとしての沢田泰司を知ってもらい、思い出してもらい、新しくファンを作ろう!という気持ちで行動して行くことの方が大事なのではないかしら。

そのために出来る事は何だろう…。

様々なことを考えた結果、署名活動の是非に関係なく、まずは「TAIJIさんが大好き!」というファン同士が一堂に会す場を設けて行くことじゃないかな、と思うようになりました。

本当に嬉しいことに。

私が単純に「ファンとして、TAIJIさんの名前をしっかり残せるようなことをしたい。多くの人とTAIJIさんへの想いを共有できる場所が提供出来るようになりたい」と思ったことを、しっかりと実現に向けて的確なアドバイスしてくれるような友達もいたり、一緒にやりたいと言ってくれた友達もいてくれたり…。

TAIJIさんのことを全く知らないような友達も好意的に応援してくれたり、私の無茶苦茶な相談にも乗ってくれて、実現する方法を一緒に模索してくれる友達もいたりします。

まだまだ「素案」「検討」の段階でしかないことばかりですが、息の長い活動にしていきたいですし、同じ気持ちの仲間を増やして、ファンの人が一堂に会せる場をたくさん作れるようになれれば、と思っています。


私はTAIJIさんに、たくさんの大切なものを与えられているように思っています。

それは今でもそうなのかもしれないです。

沢山の課題だったり、それ以上に大切なものに気づかせてもらえたり、TAIJIさんを通じて得た友達もいたりします。

TAIJIさんに与えてもらったものを、私が少しでも多くの人たちにおすそ分け出来るよう…。

プレッシャーとか半端なくて、ストレスも実は半端ないんだけど(笑)、逆風だとしても、TAIJIさんのように、「Never say can't」で諦めずに少しずつでもいいから、進んで行こうと思っています。

もし、応援して下さる方がいらしたら、Facebookページに「いいね!」をお願いします。

そして、活動がスタートした時には「いいね!」で済ませず(笑)、同じ場所で同じ空間で同じ時間で、TAIJIさんを一緒に共有出来る人として、ご参加頂ければ嬉しいです。

不安も沢山ありますが、しっかり取り組んで行きます。

I Love Rock'n Roll

DIR EN GREYを中心に、沢田泰司さん、聖飢魔II、洋楽も含めて中学生の頃から大好きなハードロック/ヘヴィメタルについて、備忘録的なライブレポートやCDレビューなど、大好きな音楽に関係する話をしています。